ボッチャを体験

 去る9月1日、京都市障害者スポーツセンターで催された「ボッチャ審判講習会」に、妻と共に参加しました。ボッチャは、脳性マヒ者のために開発された、いわゆる“障害者スポーツ”で、現在行われているロンドンパラリンピックでも正式競技として実施されています。

 おおよそのルール説明を受けたあと、インストラクターの指導のもと、実際に試合形式の競技に参加しながら、ボッチャを体験しました。

 ルールは、説明し始めると長くなるので、ごく簡単に言いますと、

 ①まずAチームの第1投者が「ジャックボール」という白い球をコートに投げ入れる。

 ②続けてAチーム第1投者が赤球を投げ入れ、次いでBチーム第1投者が青球を投げ入れる。

 ③ジャックボールからの距離が遠いほうの球のチームの第2投者が、2つめの球を投げ入れる。以降もジ   ャックボールからの距離が遠いほうの球のチームがコートに球を投げ入れていく(つまり、必ずしも両チームが交互に投げ入れるとは限らない。どちらかのチームが先に全球を投げ終えてしまった場合、その後にもう一方のチームが残りの球を投げ入れていく)。

 ④最終的に、両チームが6つずつ球を投げ入れ、ジャックボールに最も近い位置に球があるほうのチームがゲームの勝者となる。負けチームの側の球のうち、ジャックボールに最も近い位置にある球よりも内側にある球の数が、勝ちチームの得点となる(この得点のカウントの仕方は、カーリングと同じ)。

 ⑤ペア戦の場合、4ゲーム行い、合計得点を競う。

その他細かいルールもいろいろありますが、省きます。球は投げ込んでもよし、転がしてもよし。ただしコートから出てしまったら無効球になります。重度障害者の場合、ランプスという滑り台状の補助具を用いることもあります。カーリングに似ていますが、カーリングとの最大の違いは、カーリングの場合は中心位置が固定されているけれども、ボッチャの場合は中心位置(ジャックボール)そのものを、球を当てて動かすことができるという点です。そのことが、試合をよりスリリングにするし、作戦上の多様性を生み出します。

 “障害者スポーツ”というよりも、障害者と健常者が全く互角に、一緒に戦い、一緒に楽しむことのできるスポーツです。私たちは、その魅力にすっかりはまってしまいました。